イケマ（牛皮消）

藪の中の木に絡み付いている蔓に、小さな花がかたまって咲いていました。
　「イケマ」とは”太い根”というアイヌ語だそうです。

オクラのような実ができています。
　もぎ取ると牛乳のような白い液がでてきますが、有毒です。

アサギマダラの幼虫はイケマを食べて毒を体内に貯えるので、鳥に襲われないという説があります。

イケマの蔓
　蔓は左に曲がりながら巻き付いて伸びていきます。

メモ	いけま【生馬・牛皮消】　山地に多いガガイモ科の蔓性多年草。根は肥厚して紡錘形。蔓は帯紫色、葉は心臓形。夏、白い5弁星形の小花をつける。実は紡錘状のサクカで、裂けて白毛のある種子を飛散。根は生薬とし、利尿剤。馬の諸病の特効薬とするのは、アイヌ語名のイケマに「生馬」の字をあてたため起った俗信。ヤマコガメ。コサ。【広辞苑】
科名	キョウチクトウ科カモメヅル属（イケマ属）(APG)、ガガイモ科	学名	Cynanchum caudatum (Miq.) Maxim.　イケマ　標準 Cynanchum ikema Ohwi　イケマ　synonym Cynanchum maximoviczii Poped.　イケマ　synonym Cynanchum boudieri H.Le'v. et Vaniot subsp. caudatum (Miq.) P.T.Li, M.G.Gilbert et W.D.Stevens　イケマ　synonym 【米倉浩司・梶田忠 (2003-)　「BG Plants 和名－学名インデックス」（YList）】
調理	新芽は灰汁抜きしてから、茹でておひたしや卵とじにして食べます。
薬効	利尿、強壮、強心薬として使われました。根は有毒で、吐き気やけいれんを起こすので、素人療法は危険です。
季語		更新日	2012年12月18日