小正月に注連飾りや達磨などの縁起物、書き初めなどを焼く伝統行事です。
山から直径20センチメートル位の杉の木を10数本切り出し、道祖神の前に運びます。
まっすぐな杉の木3本を選び、8メートルほどの長さで縛って建て、80センチメートル位の間隔に横棒を縛り付けます。
各戸から集めた稲藁を横棒に掛け、母屋(おもや)と呼ぶ櫓を作ります。
子どもたちは、少し離れた場所に下屋(しもや)と呼ぶ小型の櫓を組み立てます。
達磨はたくさん集まるので、数珠繋ぎにして垂らします。
母屋と下屋の完成です(平成14年1月13日)。
小学生女子3名、中学生男子3名女子3名、大人4名で立派にできました。
地区の端から端まで合図の鐘を鳴らして歩くと、欅(けやき)の枝に刺しただんご(まゆ玉)を担ぎ、防寒の完全武装で区民が集まります。
人寄せに、まず下屋に点火します。
下屋の火が消えると、いよいよ母屋に点火です。
乾いた藁が燃え上がると周りの雪を明るく照らし出し、竹の弾ける音が爆竹のように響き渡ります。
まつげが凍り付きそうな寒い夜でも周りは熱くなり、そばには近寄れません。
縛っている藁縄が燃えて横棒がすべて落ちると、安全のために柱を倒します。
燃えている藁の炎や熾きでだんごを焙ります。
あまり火に近づけすぎると、だんごを刺している木が燃えてだんごが落ちてしまうので、適当な距離を保つのがコツです。(平成16年1月10日)